最近、が屋上に来なくなった。
といっても、真面目に授業を受けているわけでもなく、ただ教室に居るだけらしい。
随分と真面目になったなと、昼休み飯を食っているときおちょくったら、うん、と素直に頷くだけだった。
気持ち悪ィ、正直にそう思った。
俯いて、微笑むは昔とは全然違う雰囲気で、少し寂しく感じた。
「男ってさー、何が好きなのかな?」
「あいつ等見て分かるだろ、アホな事が好きなんだよ」
「・・・、そういう事じゃなくてさー」
もー、と言いながら、バナナミルクを飲む。
恋する乙女って奴か。 何処となしか、丸くなった気がする。(太ったとかそういう意味じゃなくて)
「恋ってめんどくさくねェか?」
「どうだろ・・・」
「そうか」
ココで、お前の事が好きだとか言う野暮な事はしない。
コイツの恋を見守ってやりたいと思うし、邪魔をしたいとも思う。
だが、そうすれば俺等の関係が崩れそうで、(俺らしくないが)恐い。
昼飯を食い終わった後、教室に戻る!と言い出し、は結局戻ってしまった。
俺も、気まぐれに教室へ戻った。
廊下からこっそり様子を見れば、席替えをしたらしい。
沖田との席がかけ離れていた。
正反対の前後。 銀八が仕組んだんじゃねぇのかってぐらい、かけ離れている。
土方とヅラと話す(と言うか口げんかしている)。
お前の、新しい居場所、か。
残された俺はちっとばかし悲しいが、見守れるだけの力は持ってる。
出来ることなら、見守ってやろうと思った。
「やっぱ、お前総悟の事好きだろ!」
「そうなのか? !?」
「ばっ、違うって!」
「好きだろ!」
「ちがうって!」
とにかく、今の俺に出来る事は2つ。
1. を見守る事。
2. の恋路をおちょくってる其処の土方を絞める事。
(あっ、晋助!)
(よぉ、隻眼)
(ウルセー、似非政宗)
(黙れよ。)
(コッチは、似非半兵衛だよ?)
(そーだな。)
(だったらテメェは、似非佐助だ、高杉。)
(これ以上世界を崩壊しかねる発言止めようか)
(あぁ、そうだな。土方絞める)
(( °д°)ハァ?)
***土方は、人の恋路をいじめるのが好きな小学生並みの奴だといい。