グループウォークとか、最悪だ。
文化祭とか、高校生活最後の年だけど、今年始めて参加すると言う哀しさ。

久しぶりに、朝っぱらから屋上に居た。

今日総悟は朝から来なかったため、暇つぶしに屋上に居た。
10時ごろになって、晋助が着た。

隣で寝転がってタバコを吸う晋助、アタシもそれに習って寝転がった。
空は、曇りで、秋風が吹く。


「そういえば、ヅラが言ってたぜ」
「なーにをー?」
「文化祭、俺等はオバケ屋敷だって」
「うわっ、ベタっ!」
「もっとベタな事言ってやろうか」
「総悟とうちが一緒の役割」
「ほォ、分かってんじゃねェか」
「ベタじゃん!」

ヅラが言うには、青春を楽しめ!だとさ。 とつけたされた。
どれだけ古風な恋のアタックの仕方だよ、と思った。

「しょうがねぇだろ、アイツの頭は昭和初期だ」
「カセットの尻をフ〜ッてすると、大丈夫だよ」
「それはファミコンだ」
「だって、ヅラの頭は、何時までもファミコンだよ」
「アイツん家自体が古風だからな。」
「救いようが無いね。」
「あぁ、」


まぁ、頑張れと晋助に言われた。 お前なら出来るよとつけたされた。
まぁ、頑張ればいいんだと、恋に奥手な自分も納得。


「晋助は、恋に困らなさそう。 モテるから色んな女の人寄ってきそうだし。」
「あぁ? まぁ、そうだ、な」
「え? なんで口篭るの?」
「ひとつだけ、叶わなかった」
「あ、初恋?」
「いや…、本気の恋だ」
「へー」
「・・・、」
「まぁ、それも…、救いようが無いね」


アタシの恋と同じだ。
(どうすれば、席が離れた君と一緒に居れるんだろう?)
(お前は、気付いてくれないんだろう。 気付かなくていい。 お前はお前の恋をしろ。)
((ああ、何の障害も無くこの思いが届けば楽なのにな))