
初めて、ヒトに殺されそうになった。
天人に殺されかけそうになった事はあったとしても、
人に殺されかけたのは初めてで、どうすれば良いかわかんなかった。
目の前には、晋助。
組み敷かれているアタシは、首元を握られたまま、呼吸ができなかった。
傍に置いてある刀を握れる力は残ってたから、
一瞬だけ、コイツを殺そう、と思ったけれど、出来なかった。
左目には、綺麗な白い包帯。
「ごめ、っなさ、い」
「許さねぇ」
「、、、っ、し、す、け、っは・・・なしてっ!」
「赦さねェっつてんだろ!」
「ごめ、、、な、さい」
そうだよね、そうだよ。
どんなに謝っても、どんな謝罪を述べようとも、晋助の左目は戻らないもの。
ねぇ、アタシ。どうすれば良い?
先生、アタシ、どうすれば晋助に赦してもらえますか?