陽は昇り、繰り返し今日が始る。
朝になれば 詠う鳥。 日に日に、霞む俺等の希望と言う名の夢。













向かい風は、まだ強く吹きつける。
足取りを、奪うようにして。



時々、下を向いて走った。
埃が、目に入らないように、と。
腰で、カチャカチャと鳴る、鞘と鞘がぶつかる音。
足取りは、いつも重い。










だけど、一秒でも遅れまいと、一生懸命走った。


















何をしてんだろう、俺は。
























当たり前とか、永遠とか。
そんな平和的な物は、無い戦場で、やっと気付いた。


死は、いっつも、突然で、残酷で、冷たいもの。














何処までも続く、終わりの無い戦場。
其の中で、生きる意味を知った。
俺の体にある、一つの胸に抱いた、一つだけの愛を、護り続けようと、一人決めていた。














となら、未だ見ぬ明日を超えて行けると思った。
息づく生命に託した、小さい華が、美しく散る時も、
最期まで、側に居ようと、ずっと思ってた。


















なぁ、
お前は、今、何処に居る?
あの時、俺が変わりに死ねばよかったか?
そうすれば、一つでも多い希望を俺より持ったお前が、生き延びていたかも知れないのに。
















傷付いて、それでも走り抜いて来た。 此処まで。










いつしか、自分達のやっている事が、世を変えると、信じて。
























時代に逆らった、俺と















護り続けよう、一つの愛。
息づく生命に託した、小さい華が枯れても。



最期まで、見届けてくれる奴が、上に居るのなら。








brave