「銀ちゃんは苦しくて仕方無い―――――俺はそう言った」


俺の思考の先回りはやめろ


「無理だよ。手にとるように銀ちゃんの思考回路が俺の中で意味もなく疼く―――――俺はそう虚しく告げた」


第一、に割いている時間は想定外だ。
早いところ高杉の野郎探さなきゃ
早いところ起き上がらなきゃ。
夢を見ている状況じゃないんだ。


「あぁ、そういえばこればかりは夢じゃないからね。
 だって俺は何時も銀ちゃんの心に居るんだから――――俺は哀しそうにそう言った」

「晋助を探そうとしても無駄だよ―――――俺はキメ顔でそう続けた」


………………は?


「だって此処には俺と銀ちゃんしか居ないんだから。夢じゃない。
 銀ちゃんはここから一生出れないよ――――俺はカッコ良くそう言った」





あぁ、そう言うことか。


じゃぁ殺ろうか…………











「自分の片割れと殺り合うのはやだなぁ。」
「俺はノリノリだけどな。第一お前は俺の片割れじゃねぇだろ。」


お前は、は、俺の愛おしい誰かの、心の中の残像。
素敵で、可愛くて、はかなく散った、お前の残像だろう?






「ノリノリって、、、銀ちゃん非道いね」


あーあ、この物語は俺が完全に銀ちゃんに殺られる話じゃん。











――――そう俺の心の中に居る片割れが哀しそうに嬉しそうに笑って言った。









快物語


これは、愛おしいお前と、非道い俺の物語。







化物語、心懐サミット
2011/05/28