「それじゃぁ、しばらくお世話に成ります」
「あぁ、何か在ったら何でもいうんだよ」
「じゃ、帰るわ、じゃぁなババア」
「ババア、ババア、うるせぇぇぇええ!!!」
聞く所によると、俺は光を渦巻いて川原に落ちていたらしい。
目だった外傷皆無ということで、事件に巻き込まれた可能性が無い
と判断したお登勢さんが、銀時さん家に俺を置いたらしい。
俺が病気で死んだ事。
俺は(多分)この世界の人じゃない事。
行くあてが無い事。
銀時さんの家に誰もいない事。
4つが重なって、俺は銀時さんの家に身を置く事になった。
「広いですね、家」
「独り暮らしにはデケェよな。 おっ、あったあった! これ、着とけ」
「・・・?」
ぽつりと立って、部屋をじっくり見渡していたら、服を投げつけられた。
「お前の着てる服、病院服だろ?」
そういえば、そうだった。
「はいはい、顔赤くしてないで、早く着ろ」
「ありがとう御座います」
「ちょっ、やっぱ、ストップ!」
服に袖を通そうと思ったら、止められた。
「え? 何ですか?」
「敬語なし」
「え、でも一応年上(に見えるし)」
「一応じゃなくても年上だけどよォ、これから一緒に住むだろ?」
「はい、そうなりますね・・・」
「堅苦しいのは、駄目なんだよ、俺」
「じゃぁ、敬語なしで」
「おう! あっ! それと、」
「?」
「銀ちゃん、って呼べよな?」
「何でですか?」
そう聞いたら、愛着沸くからと意味不明な事を言われた。