パチンコのあと、パフェを食べに行った。
といっても、甘い物が嫌いだといったら、泣き付かれた。

「なんでだよー!」
「いや、嫌いなものは、嫌い・・・」
「じゃぁ、団子でいい? 団子で良いでしょ?」
「・・・」
「甘味屋ぁぁぁああああ!!!」
「わかった! 分かったから、いくから!」





隣に座るは、しぶしぶとヨモギ餅を口にした。
多分、今のあいつの頭ん中、ぐちゃぐちゃ。
昨日の今日だし、整理は付かないのだろうと納得。

家に居ても、する事も無いし、辛気臭くなる。
だから、引っ張ってまでも家から引き剥がした。

病気で、死んだはずらしい。
が、起きたら此処に居て生きていた。と昨日がいった。

一度、死んだ事を体験した。
そう俺が考えるだけで、恐くなる思いになるのに、
は、どんな今思いなのかなと、思った。

はさー」
「?」
「何の病気だったの?」
「特発性拡張型心筋症」
「なにそれ?」
「心臓移植すれば、治る、的な」

じゃぁ、すれば良かったのに、と軽い気持ちで言ったら、悲しい顔をさせてしまった。

「親、居なかった。 施設で育ってたんだけどさ、お金。 ないから。」
「悪ィ・・・」
「何で銀ちゃんがあやまんの?」
「いやな事、言わせちまった、」
「らしくないなー」

出会って、本日2日目。
らしくない、と言われた。 俺の性格そんなに分かりやすいか?
何で、そんなに的を得た発言すんだ・・・。

「生きてること、気づいた時、びっくりした。
 あれ、俺未だ生きてんだ、別の世界で、って思ったとき、少し嬉しかった。
 病院居てばっかだから、あんまり楽しめなかったんだよね、なんつーか、人生っつーか」

人生っつたら、デカイか。とまた悲しい顔をした。

「そんな事ねぇよ」

「お前は、誰よりも、人生ってのを知ってるじゃねェか」
こんな、俺よりも。