精神安定剤。
君が居ない日なんて考えられなくなった日々。


朝、起きたらパジャマがベトベトしてた。
汗らしい。
さっきまで見ていた悪夢からそう結びつけるなら納得のいく結論だった。

朝、起きたら神楽と新八の姿が見えない。
置手紙には、朝の体操に行っているらしい。
あぁ、そういえば、今年は早めに始めた、なんて言ってたか、回覧板で。

俺は、気持ち悪くなり、水道を捻った。
あぁ、コップ、置いてなかった。まぁ良いや。蛇口からそのまま飲もうと、頭をぼりぼりとかいた。






         銀色に光る蛇口から出てきたのは、真っ赤な水。


「血、、、」

気分悪くなり、俺はそのままトイレへ直行。
昨日食った物全部そこへ吐き出した。






どんな悪夢だよ。まだ夢から起きてねぇのか?
その場に座り込み、頭を抱えた。


気持ち悪い。どういう夢だよ。
走馬灯のようにして、寝ていたときの夢に出てきた出来事が頭を駆け巡る。

そこに現れるのは、真っ黒な戦場に、白いネコ。

と同じ心の色。真っ白で、何色にも染まる、綺麗な猫。


そのネコが、目から段々と、赤くなり、黒くなり、戦場と同じ景色の色になり、

そして、消えてゆく。
それで起きて、水飲もうとしたら、蛇口から血が出てきて、、、


考えても、無駄なのに、記憶を追うごとに、記憶が消えた。


「銀ちゃーん」と、玄関先から、チャイムの音と共に聞こえた。
俺は、立ち上がり、玄関直行。



っ!」
「!?」

玄関先で、抱きついた。
下に居る通行人達がざわめくが、そんなの直ぐに消えた。
急に抱きつかれたはきっとびっくりするだろう、あとで謝罪しなきゃなと思ったが、
そうでもなく、の細い腕が俺の背中に回った。

「銀ちゃん、」

返事をする代わりに、俺はもぞりと動いた。
ゴメン、今の俺、ちょー情け無いよな。 神楽と新八に見られたら、最悪だ。
笑われる、きっと、いや、絶対。

背中を、ぽんぽんと叩いた

「泣いていいんだよ、泣きたい時は」
「泣いてねぇよ、」
「じゃぁ、何でパジャマびしょびしょ?」
「、、泣いても、こんなびしょびしょなる訳ねぇだろ。 それより、今日は何食いたい?」
「団子食いたいにゃー」

そっとを話したら、何時もと変わらない笑顔が其処にあった。

「語尾が変だな、」
「銀ちゃん元気付ける為に言ったのに」


そういえば、副長に今日くること言ったのか?
そう問いかけたら、元気な声で、「うんっ」と言った。