「!」

踏み切り越しの手を、咄嗟に引いた。

細い腕は、いまにも折れそうで、割れ物注意というラッテルが必要。


腕に閉じ込めたを見ると、悲しそうに笑う。
俺を見上げて、一言。



「あは、トシみたいだね。」

あぁ、まただ。ほら、まただ。
俺の頬を、愛おしそうに撫でて、俺の涙を上手い具合に拭う。



何時だってアンタの心に居るのは
もう居ない俺の大嫌いな誰かの残像で。
俺の心を上手い具合に
綺麗にかきみだして、殺す。






違う
ちがう
チガウ
違うんでさァ











俺ァ、そうご。
沖田総悟。
3年Z組。土方の右後ろ。
教卓から2列後ろ。


席はアンタの後ろ。










いつかの過去にアンタの隣に座ってた土方の野郎と一緒にしないでくだせェ。



だってアイツはもう居ないんだから。





ちゃんと俺を見てくだせェ。





ぼくは、ここにいます。
こんどは
きみの後ろじゃないんです。
隣にちゃんと居まさァ、





「俺を、見てくだせェ」














ずっと傍にいるよ。


たとえば、きみが、ぼくにふりむきもしなくても。








2011/05/28