手紙だと、照れくさい。
どう始めればいいか分からないし、どう終わればいいかも分からない。(そんな俺は無知)

電話だと、もっと照れくさい。
単刀直入な事、言えないし。 拒否られたら、哀しい。

直接会えない。
なぜなら、何処にいるかも分からないからだ。




そうぐるぐると思考を馳せてから、数時間。
ああ、銀ちゃんの所へ行けばいいんだ!と、やっと身近にいた救い船を思い出した。



「んで? 手紙の書き方?」
「おうともよ!」

そう肯定したら、この前来た手紙は最悪だった。P.Sと本文が逆だったとか、愚痴りだした。
そんな(くだらない)話に俺は(机をぶっ叩いて)終止符を押した。

「テーブル、壊れた」
「どーでもいいから、はーやーくー!」
「まぁ、適当に書けばいいんだよ。 お前が思うように」
「俺が思うように・・・?」

と、思うように思考を泳がせたら、単刀直入に、いつ地球に来るんだとか、それぐらいだった。
じゃぁ、それをそのまま書けばいいと言い出したので、俺は紙(広告の裏)にペンを走らせた。



この広告の裏のセール情報を見て帰ってきたら、面白いのになぁとか思ってたり。










数日後、まんねんの笑みで俺の買い物帰りの道を塞ぐ男;坂本辰馬が現われた。


「手紙読んだ?」
「おんし、謀ったろ? 手紙はチェックする為に必然的に陸奥に行くき。 そんで、セールス広告裏の紙に手紙・・・。」
「おっ? 良く気づいたね」

陸奥がセールスに食いつくのは、目に見えてたからさ。

それに、たまに友人の顔を見るのも、悪くねェだろ?













170310