今日は、珍しく土方は来なかった。
来ない代わりに、見回りの奴が来た。
アタシは、開いたドアから見える男を見た。
腰には、刀。
手には、鍵を持ってる。
死んだ魚
アタシは、持ってた地図を懐にしまって、立ち上がった。
「・・・・なんだ」
「・・・別に、今日は何で、土方さん来ないのかなーと」
相手は一瞬、近づいたアタシから身を引いた。
強張ってる、強張ってる。
「・・・・大事な会議があるらしい。」
「そうなんですか」
「・・・良いから、ドア付近から離れろ」
「・・・」
「聞いてるのか!」
それは、無理なお願い。
アタシは隙を突いて、相手の首に手刀を食らわせた。
「ガホッ・・・」
「・・・強すぎ・・・た?」
「貴・・・様・・・」
「・・・逃げさしてね。ソレと、服、頂戴」
アタシは、着てた物全部脱いで、相手の服に着替えた。
幕臣らしき服は着てなかったから良かったけど。
ついでに、腰の刀も奪って、逃げた。
なんだ、簡単に逃げられるじゃん。
それだったら、早く逃げればよかったな。
まずは、ターミナルを探そう。 それと、松山の研究所行って、書類とって。
そしたら、銀ちゃんところ行って、ヅラにも会って、晋助に会おう。
でも、
そのときは、これが罠だなんて、まだ知らなかった。