ドタドタと、慌てるかのように、神楽は階段を駆け上がる。
定春は、その速さについていけず。
一方の神楽は、そんなのお構い無しに、万事屋へと急いだ。
死んだ魚
________________ガラガラッ
神「銀ちゃん! 銀ちゃん!」
少女は、急いで引き戸を引いて、リビングへ向かった。
そのソファーで居眠りしてる男を、銀時。
向かい側に座ってるのは、新八。
新「・・・どうしたの? 神楽ちゃん」
神「今さっきそこで、サドに会ったネ!」
銀「・・・・んぁ? それが何だってんだ。 何時もの事だろうが」
男は、だるそうに、ソファーから起き上がり、頭をかいた。
顔の上に載せていたジャンプは、床の上へと、バサッと音を立てて落ちた。
神「・・・014について、聞いちゃったアル」
新「それで?」
神「サド達が言うには、力が強い上に、
サイボーグだとか、何とか、言ってたネ!!」
銀「ふーん」
興味なさそうに、その男は立ち上がり。
ワークデスクの椅子に座った。
神「驚かないアルか?」
銀「驚くって言ったってよ。 まぁ、実験体なんだし。 そんな事も、できんだろ」
男は、デスクの引き出しから、こっそりと紙を取り出した。
愛おしい人の死亡通知書。
その紙を、今さっきの少女に、うっかり取られてしまった。
神「何アルか? この紙」
銀「バッ!!! 神楽 オメェ!!!!! 返せって!」
その紙を、まじまじを見る少女。
その後ろからは、メガネをかけた少年が興味深そうに覗いた。
新「銀さん。何時もコレ、見てますよね」
2人が、紙に書いてある全ての内容を理解するのは、そう時間がかからなかった。
新「・・・死亡通知書?」
神「・・・女の子の名前っぽいネ!」
ソレを男は、奪い返し、懐に入れた。
銀「大人の事情に首突っ込まない!」
その顔は、どこか怒っていたが。
どこか、悲しげだった。