「情報なんか持って居ない」

それは、あたしが今言える。
本当のこと。






死んだ








アタシの名前を知ってる癖に、お前と呼ばれたのがムカついた。
周りを見ると、同じ服を来た奴らが、ド高い椅子に座って、アタシを見下すようにして見てた。

「・・・だから、誰?」
松平「・・・ちょっとは、弁えろ」

そういわれ、隣に居たおじさんに、銃を当てられた。

「残念。 アタシは、そんな物じゃ、死なない」
「止めぬか。 松平。
 また、同じ事を繰り返すのか?」

話の内容が理解できない。
っつーか、アタシをさらった、黒服の男達は?
というか、ココ。 何処?
窓が無い部屋。
空気は、ひんやりとしていて、冷たい。

「松平。 お前に名誉挽回の仕事をやろう。
 其処に居る女から、松山の実験結果等の情報を聞きだせ。
 しくじるなよ」
「・・・・松山なら、生きてるでしょーが」

アタシは、実験なんぞの情報なんて、持ってない。
それにアタシは、その実験自体。 興味が無い。

「それが、今さっき死んだ。」
「あ゛ぁ?」
「今さっき、松平が殺したんだ。
 ったく、情報ももらってないというのに」
「・・・ふーん」

アタシは、興味なさそうに返事した。

「と言うよりも、013は?
 居なくなってたが、見つけたと聞いたが。
 014、何か聞いてないか?」

アタシは、何も返事をすることなく、周りを見てた。

松平「おい。聞いてるのかぁ?」

再び向けられた銃を、手で薙ぎ払った。


____________________カチャンッ




「014じゃない。
 だ。
 大体、知るわけ無いじゃん。
 013だとか、情報だとか。 何を根拠に?」
松平「松山が死ぬ前に、お前が全ての情報を持ってるって言ってんだよ」
「あんなクソジジイ。信じるか?
 アイツの99%は、嘘で出来てんだ。
 しらねぇの?」

アタシは、怒ってんだ。
理由も告げられずに、此処に拉致られて、
知らないオジサンと、イライラを募らせるだけの会話をして。
こんな処で、油を売ってる暇は無い。
松山が、死んだのは好都合。
そしたら、抜け出せる上に、銀の元へ行ける。
だが、次に現れたのは、知らないオジサンと、同じ服を着た人たち。
どんだけ、不運なんだろう、アタシは。

「・・・もぉ良い。
 松平、連れてけ。」

そう、上に座ってる誰かが、命令した後。
アタシは、また、気を失った。
体力に自信は持てても。
薬品を嗅がされれば、気は失ってしまう。
何で、松山は、薬品が効かない様な身体にしなかったんだろう。
実験で、そうやれば良かったのに。
アタシは、そんなのん気な事を考えながら、倒れた。

「真選組に、014に近い年齢の男が居たな。
 その男に、014を任せておけ。
 仲良くなって、情報を聞き出せるかも知れぬ。
 何度も言うように。 しくじるなよ。
 しくじれば、松平。 お前は切腹もんだ」
松平「・・・御意」









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