朝、目覚めたら。 銀時が、笑って自分の寝顔を見てた。
そんな平和的な日を、望んでた。
死んだ魚
朝目覚めたら、自分の牢に居た。
そういえば、昨日、先生の目の前で倒れたんだっけ。
生きてるとは思わなかった。
だって、捕まった先は、幕府だ。
殺されるか、殺される。 ソレしかない。
時間はもう、無いと思ってもいい。
ここから、抜け出して、書類を取りに行こう。
それから、その書類と取替えに、先生を、解放する。
できれば、晋助の場所へいければ・・・・
って、生きてんのかな。 皆。
死んでないかな。 銀時・・・・
そういえば、全部思い出した。 昨日、倒れた後、見た夢で。
終戦日、銀時は、あたしの背中から居なくなってた。
天人は、アタシが死んだと確認した後、銀時をターゲットに。
晋助は、笑ってた。
あの笑顔が最期だって、思いたくも無い。って、あの時思ったのを覚えてる。
ヅラは、情報収集と、攘夷志士の怪我看病だっけ。
ヅラらしい、仕事。
アタシと銀時は、一緒に居た。
居た筈。でも、気づいたら、背中に居なかったんだ。
それで、アタシは斬られて。
松山に拾われて。 実験台になったんだ。
銀時の変わりに。
013と、014の穴を埋める為に。
その一年後・・・・つい3ヶ月前、幕府に捕まって。そうそう、真選組だっけ。
それで、まもなく、土方が、話し相手になった。
もう、銀達と、離れて1年半は、たってしまう。
まだ、覚えててくれてるだろうか。
死んでないか。 好きな人は出来たのか。
もしかしたら、覚えてくれてないのかも知れない。
死んでしまったかも知れない。
晋助は、きっと先生の敵討ちって、所かも。
ヅラは、何をしてるんだろう。 ボランティアかな。
銀時は・・・・ちゃんと開けたのかな。 万事屋銀ちゃん。
なんにせよ、生きてなきゃ、意味が無い。
きっと、生きてる。 だって、あの3人だ。
殺しても、死ななさそうだし。
ヅラに至っちゃぁ、妄想爆裂長髪人間だし。 人妻好きだし。
晋助は、刀強いし、鬼兵隊だって在る。
銀ちゃんは、白夜叉・・・・・・・。しろ・・・・やしゃ・・・・?
土「嫌よぉ、白夜叉とか、見つかんなくてよ」
アタシは、3ヶ月前・・・土方とはじめて会った日の会話を思い出した。
白夜叉を、探してるんだ。真選組は。
_________________コンコン・・・
ドアの、ノック音で、思考が遮断された。
この時間帯だ。 きっと、土方に違いない。
とにかく、銀時が、万事屋を開いてる確率は、高い。
見回りをしてる、真選組なら、知ってるかもしれない。
「・・・・こんにちは」
土「よぉ。」
アタシは、早速、話題を切り出した。
グダグダしてる暇はないんだ。
「お願い事があるんです」
「何だ?」
「万事屋銀ちゃんって、どこか知ってますか?」
土方は、驚いた顔をあたしに向けた。
「・・・・お前、ヤローとは知り合いか?」
ポーカーフェイス。丸崩れ。
「まぁ」
土「今度、来たとき、教えてやる。
今は無理だろうな。 外に見張りが居る」
「だったらなんで・・・」
答えは知ってる。 嘯いた答えでしょう。
土「お前に会いに来ただけだ。」
ほら、合ってた。簡単に嘘をつけるんだ、幕臣は。
「・・・・・」
読心術が、自分の身体に在ってよかったと、思った。